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認知行動療法とは

 認知行動療法は、認知に働きかけて気持ちを楽にする精神療法(心理療法)の一種です。

 

認知とは、出来事やものの受け取り方や考え方という意味です。ストレスを感じると私たちは悲観的に考えがちになり、問題を解決できないこころの状態に追い込んでいきます。認知行動療法では、そうした考え方のバランスを取ってストレスに上手に対応できるこころの状態をつくっていきます。

認知行動療法

​例えば...

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もしも友達からラインが一日返ってこなかったら

どんな気持ちになりますか?友達いま忙しいのかなあ

と思うでしょうか。それとも私なんか嫌われちゃった

かなあと不安に思うでしょうか。

このアクションは人それぞれみんな違います。

ではなぜみんな違うのでしょうか?

すこしだけ、ややこしい話になります。

現実には、「友達がラインを返さなかった」という事実しか存在していないからです。私たちは友達の心の中を見ることはできません。その事実に対して、いやな気持ちになったり、うれしい気持ちになるのは、私たちが現実を自分なりに解釈するからなのです。

私たちは毎日、起こった出来事を、そのような「自分フィルター」に通して感じています。この自分フィルターは、時には意識しないと気づけないかもしれません。認知行動療法とは、その自分フィルターの存在に気付いてあげて、少し見直して、もっと現実を生きやすくする心理療法です。

 

ここで上記の例で例えてみましょう。

「友達からラインが一日返ってこなかった」事実が存在するとします。そこに、「私の価値は他の人が決める。だから誰にも嫌われちゃだめ。」という自分フィルターを持つAちゃんがいるとします。Aちゃんは事実になんと感じてどのような行動をとると思いますか?

そしてもう一人、「私は私だから、何があっても大丈夫。」という自分フィルターを持つBちゃんがいるとします。Bちゃんはその事実に対してどう感じてどう行動するでしょうか?

 

明らかに、Bちゃんのほうが、ストレスのない対処をするのではないでしょうか。

Aちゃんのパターンを考えてみると、「私何かわるいことしちゃったかな?きらわれちゃったかな?」と不安になり、ストレスがたまってしまいます。また、そのストレスを発散するために、お菓子をたくさん食べてしまったり、違う友達に強くあたってしまうかもしれません。それに、もしかしたらラインを返さなかった友達は別になんとも思ってないかもしれない。そのような行動をとってAちゃんは幸せな気持ちになるでしょうか?この独自の自分フィルターが、無意識のうちに、Aちゃんを苦しめてしまうのです。

 

この自分フィルターを見直せば、苦しい気持ちはなくなるはずです。じゃあなぜ、「私の価値は他の人が決める」のでしょうか?なぜ、「誰にも嫌われたらだめ。」なのでしょうか?

認知行動療法では、自分フィルターにたくさん問いかけてみます。自分フィルターに「違った解釈もできませんか?」とたくさん問いかけてみます。そうして、新たな気付きを通して、自分フィルターを見直していきます。もし、AちゃんがBちゃんのような自分フィルターを持てるようになったら、より幸せに過ごせると思いませんか?みなさんの、自分フィルターもこの機会に見直してみませんか?

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