摂食障害
摂食障害とは?
摂食障害と聞くと、あまり聞き覚えがないかもしれません。ですが拒食症と聞くとみなさんもどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?テレビで取り上げられたこともあり、知っている人も多いと思います。摂食障害とは名前の通り、食べることに関して問題を持ちそのために日常生活に悪影響が出てしまう障がいで、拒食症(神経性やせ症)と過食症(神経性過食症)に分けられます。また、拒食症と過食症を併発することも多いです。特に若い女性に多く、「痩せていなければ生きている価値がない」といった価値観や、完ぺき主義、過度なストレスを食べ物で解決しようとする依存などが原因に挙げられます。過度なダイエットよる栄養失調が起こっている場合も少なくありません。以下では拒食症、過食症それぞれについて詳しく説明していきます。
拒食症
BMI(体重kg)÷(身長m×身長m)が17.5以下または標準体重から15%以下という目安があります。たとえば身長157㎝の女の子でBMI17.5だとすると体重はおよそ43キロになります。
また行動の特徴として、
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いつも食べ物や体重のことばかり考えてしまう
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お菓子類・米・パン・肉などカロリーが高そうなものが食べられない、自分の決めた物しか食べられないなどの強いこだわり。
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また食べ過ぎたと感じると自ら吐いたり下剤や利尿剤を摂取しないと気が済まない
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過活動になる(無理な運動、活発になる)
といったことがあげられます。
体に出る症状として、
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生理が止まる
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貧血
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うぶ毛が増える
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便秘
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脱毛
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唾液腺の腫れ(顎の両側が膨れて見える)
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嘔吐によって歯が溶ける
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脳委縮
などがあげられます。
色々な特徴を挙げてきましたが、食事のことで悩んでいる、苦しんでいるということが治療の対象となります。自分に厳しく完ぺき主義の人はなりやすいようです。また、命にかかわるくらいの低体重や栄養失調の場合、入院治療になります。低栄養状態では、生命維持が危ぶまれるため、入院が必要になります。
過食症
診断の基準としては、3か月以上にわたって週に一回以上過食していることが目安になります。またそれに加えて、過食をコントロールできず、過食後ひどい罪悪感に見舞われることも目安となります。
行動の特徴として
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苦しくなっても食べ続けてしまう
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過食後のひどい罪悪感を感じる
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体重を増やさないために嘔吐、下剤乱用、過度な運動、絶食などを行って過食をなかったことにしようとする
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過度に体重を気にする
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激しい体重変動
また身体の症状ですが、嘔吐を伴う場合、拒食症と同様に歯が溶けたり唾液腺が腫れたりします。
摂食障害の治療方法
拒食症・過食症について説明してきましたが、本当に複雑でこの記事にはまとめきれないです。ですが、どちらも人生が食に支配されてしまい苦しさを感じている辛い状況にあります。また悪化した場合命にも関わる病気なので、まずは早期に医療機関に行くことが大切です。カウンセリングでは認知行動療法などや対人関係療法などを行います。またカウンセリングに加えて、症状にうつ病や不安症や強迫性障害を伴う場合、薬物療法を併用することもあります。