パニック症

パニック症(パニック障害)とは? 

 パニック症とは、思いがけないときに突然極めて強い苦痛、不安、恐怖などが突然現れて動悸や息切れを伴う発作(パニック発作)が起こる病気です。

 

 パニック発作が繰り返されるうちに、発作に襲われることに対する予期不安や、発作が生じる状況に対する広場恐怖を感じるようになり、毎日の生活に支障をきたすことも稀ではありません。長引くと仕事などができなくなったり、うつ病になることもあるので、専門医による適切な診断と早期治療が大切です。

 

パニック症の特徴

 パニック症の症状の特徴は、繰り返すパニック発作と予期不安です。

患者さんは「何か重大な病気ではないか」と思い、救急外来を受診することもしばしばあります。しかし、病院に着いた頃には発作は治まり、パニック症は身体の病気と違うため、検査値にも異常は見られません。

その後もパニック発作はおきるため、「また発作がおきるのではないか」と過度に不安な状態になります。これを予期不安といいます。

さらに、パニック発作が起きた場所や起きると助けが得られないような状況、たとえば渋滞中の車の中、電車やバスなどを避けるようになります。このような状態を広場恐怖症と言います。ひとりで外出することが困難になり、学校や会社にも行けなくなることもあります。

 

パニック症の治療方法 

 パニック症の治療は、薬物療法を中心に、認知行動療法などの精神療法を併用することがあります。

 

薬物療法 

薬物療法は、パニック発作を抑え、予期不安を軽くするために用います。パニック発作を抑える薬には、抗うつ薬の一種であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などが用いられます。

しかし、効果が現れるまで1~2週間かかることが多いので、根気よく服用をつづけることが大切です。

 

●認知行動療法

パニック症患者さんには、階段をかけ上がった時の動悸などの正常な生理反応を「死を招くような危険な緊急事態である」と誤って考えてしまう(=認知する)傾向があります。この誤った認知が不安を呼び、さらに生理的な変化を強め、また不安が高まります。こうした悪循環がパニック発作を引き起こす原因の一つと考えられています。そして、この誤った考えを訂正していく治療が認知行動療法です。

また、認知行動療法の一種である「曝露療法」も用いられます。具体的には、まず、パニック発作がおきやすい状況や場所の中で不安の弱い方から順に、その状況を体験したり、その場所に行くなどを繰り返し体験し、恐怖感がなくなるまで繰り返していくという手法です。この段階的訓練は決して無理をせず、症状の回復度合いにあわせて少しずつ上を目指し、成功体験を通じて自信をつけていくことがコツです。もちろんこれらの治療法は専門家のアドバイスに従って行われます。